KAMEYA KAGU

ベッド・マットレスのこと

すのこにマットレスだけで寝ても大丈夫?カビ対策と選び方も解説

公開日:2025.05.14(Wed)

一人暮らしや新婚でシンプルな寝室を求める方の中には、「ベッドフレームを置くスペースがないから、床に近い高さのすのこベッドにマットレスだけ敷いて寝ようかな」と考える人も多いでしょう。マットレスをすのこベッドの上に直接敷いて使えば通気性が確保でき、省スペースで見た目もすっきりします。しかし、湿気やカビ、ダニの心配はないのでしょうか?寝心地や耐久性に問題はないのかも気になるところです。この記事では、すのこにマットレスだけで使用することのメリット・デメリットから、湿気・カビ対策、適したマットレスの選び方を詳しく解説します。快適で清潔な寝具環境を整えるヒントとして参考にしてください。

すのこベッドにマットレスだけはアリ?メーカー・専門家の見解

すのこにマットレスだけを敷いて寝ること自体は可能で、多くの方が実践しています。ただし、快適さと衛生面を保つには正しい使い方とお手入れが必要です。ベッドメーカー各社は共通して「マットレスは床に直接敷かず、必ず通気性のあるベッドフレームと組み合わせて使用する」ことを勧めています。フランスベッドの公式FAQでも、マットレスの直置きは湿気がこもりカビの原因になるため避けるべきと明言されています。その代替案として「フレーム代わりにすのこを使うアイデア」が紹介されることがありますが、フランスベッドは「すのこでは床からマットレス下面までの高さが十分ではなく、思ったほど通気効果が得られない場合がある」と注意を促しています。つまり、床に直接マットレスを置くのはNGだが、低いすのこベッドを使う場合も過信せず湿気対策が必要という立場です。

一方で、すのこベッドの通気性を正しく活かせば、直置きよりは格段にカビリスクを減らせるのも事実です。ベッド通販専門店のコラムでも「マットレスを床に直置きすると湿気が逃げずカビが生えやすいが、下にすのこを敷くことで空気が循環し湿気がたまるのを防げる」ため、ベッドなしでマットレスを使うならすのこを活用すべきと述べられています。また、寝具の専門家も「すのこベッド=通気性が高くカビにくい」というイメージは半分正解だが、敷きっぱなしではすのこ自体が湿気を放出できずカビてしまうと指摘しています。つまり、すのこベッドといえどもメンテナンスフリーではないことに注意が必要です。

すのこベッド+マットレスだけのメリット・デメリット

メリット(通気性・快適性・利便性)

通気性が確保できる: すのこベッド最大の特徴は通気性です。床とマットレスの間に隙間(空気層)を作ることで湿気を逃し、カビや嫌な臭いの発生を防ぎます。特にフローリングに直接マットレスを敷くと発生する結露現象(上面は体温で暖まり下面は床で冷やされ湿度がこもる)が、空気の流れによって緩和されます。その結果、マットレスや床板が湿りにくくなり衛生的です。すのこベッドは「お手軽湿気対策」としてカビ防止に効果的だと評価されています。

寝心地が向上する: 厚みのあるマットレスを床に直置きするより、下に適度な弾力のあるすのこ板があるほうが体圧分散性が向上しやすい場合があります。特に脚付きすのこベッド(脚で床から浮いているタイプ)では、マットレス+ボックススプリングに近い大きな空気層が構成され、断熱効果や衝撃吸収効果も期待できます。薄い敷布団では感じやすかった底付き感も、マットレスの厚みとすのこの相乗効果で軽減し、「いつでもサラッとしたベッドで快適に寝られる」という声もあります。実際、「硬い寝心地が苦手ならすのこベッド+マットレスの組み合わせがおすすめ」と紹介する記事もあり、布団派からマットレス派へ移行するきっかけにもなっています。

省スペースで掃除もしやすい: すのこベッドはシンプルな構造ゆえに、一般的なベッドフレームより圧迫感が少なく部屋を広く感じさせます。折りたたみ式やロール式のすのこマットなら使わないとき立てかけておけるので、ワンルームでも空間を有効活用できます。また脚付きタイプの場合は床下に空間があるため、掃除機がかけやすくホコリが溜まりにくいメリットもあります。脚なしロータイプでも軽量なものが多く、片手で起こして床の掃除や陰干しが容易です。組立も簡単な製品が多いため、一人暮らしの女性でも扱いやすいでしょう。

コストを抑えられる場合がある: 高級ベッドフレームを購入するより、手頃なすのこベッド+マットレスの方が予算を節約できるケースもあります。特に既にマットレスを持っている場合、数千円~1万円程度のすのこマットを敷くだけで済みます。実店舗で見かける展示用のように、マットレスを直接床に置くのはメーカーも推奨しないため、低コストでできる対策としてすのこを利用する価値は高いです。

デメリット・注意点(湿気リスク・ホコリ・寝心地・耐久性)

湿気・カビ対策が必要: 前述の通り、すのこベッドを使っても放置すればカビのリスクは残ります。特に敷きっぱなしにすると、すのこ自体に湿気がこもり黒カビが発生する恐れがあります。通気性の高い桐すのこ等でも、吸った湿気を放出する時間を与えなければ素材がカビるのです。また床との隙間が数センチ~十数センチ程度のロータイプでは、脚付きベッドほどの換気効果が得られず湿気が滞留しがちだと指摘されています。「すのこだから大丈夫」と油断せず、定期的なお手入れが不可欠になります。この点については次章で詳しく述べます。

ハウスダスト(ホコリ)の影響: すのこベッドは床に近い分、舞い上がったホコリやハウスダストを吸い込みやすくなります。床に溜まったチリがマットレスの下側や周囲に蓄積し、アレルギーの原因となる可能性も指摘されています。特に高さのないロータイプでは寝ている人の呼吸域が床面に近く、ハウスダストを吸い込みやすい環境と言えます。こまめな掃除機がけや床拭きでホコリ対策をしないと、せっかく通気しても清潔さは保てません。また床に近いぶん冬は底冷えを感じやすい点にも注意が必要です。冷たい空気は下にたまる性質があるため、特に寒い季節はマットレス越しに冷気が伝わりやすくなります。冷え性の方や小さいお子さんがいる場合は、床からの冷え対策(断熱マットの併用など)も検討しましょう。

マットレスの厚み次第では底付き感: 薄いマットレスを使う場合は要注意です。すのこ板と板の間隔によっては、体重がかかった部分でマットレスが沈み込み、底の凹凸を感じてしまうことがあります。実際、「厚み10cm未満の薄いマットレスではすのこのゴツゴツを感じて体が痛くなる場合がある」との指摘があります。特にポケットコイルマットレスの場合、中のコイルが小径だと隙間に落ち込みやすく、十分な支持力を発揮できない恐れもあります。その結果、寝心地が悪くなったり腰痛の原因にもなりかねません。対策として、最低でも厚さ10cm程度以上のマットレスを選ぶこと、薄い場合は除湿シートや布団用マットなどを間に敷いてクッション性を補うことが有効です。

ずれ・きしみなど使用感の問題: すのこベッド上でマットレスを使うと、フレームによってはマットレスがずれやすいことがあります。特に布張りではなく木製すのこ板むき出しのタイプだと、ツルツルしてマットレスが少しずつ滑ってしまうことがあるようです(※この点は滑り止めシートの敷設や、マットレスカバー材質の工夫で対応できます)。また安価なすのこベッドだと荷重により板がたわんで軋む音が発生するケースもあります。体重のある方や2人で寝る場合、耐荷重の高い頑丈なすのこベッドを選ばないと長期間の使用で壊れる恐れもあります。実際、すのこは構造上隙間がある分、強度が心配との声もありますが、JIS規格に合格した製品など静止耐荷重表示のあるものを選べば大柄な人でも安心して使えます。音鳴りに関しては、ネジの増し締めや潤滑剤の塗布で改善することもあります。

メンテナンスの手間: 湿気・カビ対策のために、マットレスやすのこを定期的に動かしたり干したりする手間が発生します。これ自体は直置きであっても必要な作業ですが、ベッドフレーム+マットレスの場合は床下通気や床高がある程度確保されており、多少サボっても影響が出にくい面があります。それに対しロータイプのすのこ+マットレスは環境次第ですぐカビが生える可能性があるため、「こまめな換気と乾燥」が半ば必須となります。忙しくて手入れができない、重いマットレスを動かすのが大変という方には不向きと言えるでしょう。逆に言えば、この後述べる適切なお手入れさえ実行すればデメリットはかなり抑えられます。

以上のように、すのこベッド+マットレスだけで寝ることには良い点も悪い点もあります。次に、デメリット部分を解消し快適・清潔に使うための具体的な対策方法を確認しましょう。

湿気・カビ・ダニを防ぐお手入れ方法【換気・通気・清掃】

すのこベッドとマットレスの組み合わせで快適さを維持するには、湿気対策と衛生管理が欠かせません。湿気が溜まればカビやダニの温床となり、マットレスの寿命も縮んでしまいます。ここではカビを生やさないためのポイントと、日々できるお手入れ方法をまとめます。

敷きっぱなしにしない(定期的に乾燥させる): すのこベッドだからといって、マットレスを載せたまま長期間放置してはいけません。使用中、マットレスにはコップ一杯分もの寝汗が染み込むと言われます。これを発散させるために、少なくとも2〜3週間に一度はマットレスを立てかけて裏面を空気に晒しましょう。可能であれば月に1回以上の頻度で風通しをするのが理想です。軽いマットレスなら壁に立て掛け、重いタイプは本立てなどを挟んで片側を持ち上げるだけでも裏側の湿気を逃せます。晴れた日中に窓を開け放ち、扇風機や送風機を当てるとより効果的です。※マットレスによっては直射日光NGの素材もあるので、屋外天日干しではなく室内陰干しが無難です。

すのこ自体も陰干しする: 実はすのこ板も定期的に乾燥させる必要があります。マットレスを干す際には、すのこベッドからマットレスを完全に降ろし、可能ならすのこも壁に立てかけて風を通しましょう。フローリングとの接地面に敷いているすのこマット(折りたたみ式等)の場合、床との間に湿気が溜まらないよう裏返して陰干しすることも大切です。特に梅雨時や冬場など湿度の高い時期は頻度を上げ、最低月1回以上は行いたいところです。すのこが乾燥することで初めて通気効果が発揮され、結果的にマットレス下面のカビを防ぎます。

壁や家具から離して配置: ベッドやマットレスは壁にぴったり付けず、少なくとも5〜10cm以上は離して置きましょう。壁際は空気が滞留しやすく、外気との温度差で結露も発生しやすい場所です。特に窓に面した側は湿気がこもるので注意が必要です。壁から離して空気の通り道を作ることで、マットレス周囲の通気性が格段に良くなります。またエアコンの風が壁づたいに直接当たるのも防げて一石二鳥です。

寝室の換気をこまめに: 室内の湿度を下げる基本は換気です。晴れた日は窓を開け、難しい日でも1日5〜10分程度は空気の入れ替えをしましょう。ポイントは風の流れを作ることです。1カ所だけ開けても空気は動かないため、対角線上に位置する2カ所(例:部屋のドアと窓)を同時に開けて風を通します。雨天や梅雨時で窓が開けられない場合は、除湿機やエアコンの除湿モードを活用してください。室内湿度は50%前後に保つのが理想です。一般にカビ・ダニは湿度60%以上で繁殖しやすくなるため、湿度計でチェックしながら必要に応じて除湿しましょう。

除湿アイテムの併用: 簡単に湿気対策を強化するなら、マットレスの下に除湿シート(吸湿マット)を敷く方法があります。市販の除湿シートは湿気を吸い取ってくれるうえ、最近はすのこ状の構造を持つものや湿気センサー付きのものもあります。特に「すのこ型吸湿マット」は樹脂製の薄いすのこに吸湿繊維シートを組み合わせた製品で、重量も軽く扱いやすいのでおすすめです。除湿シートは敷きっぱなしでもマットレス下面の湿気をある程度抑えてくれますし、木製すのこの硬さを和らげるクッションにもなります。ただしシート自体も定期的に乾燥させないと飽和してしまうので、月1回程度天日に干すか交換しましょう。このほか珪藻土マットや竹炭シートなども有効です。

寝具類を清潔に保つ: マットレスそのものだけでなく、上に敷く寝具も乾燥・清潔を心がけましょう。掛け布団や敷きパッド、シーツにも汗や湿気が溜まります。可能な限り定期的に天日干しや布団乾燥機で乾燥させてください。干しにくい季節は乾燥機能付きエアコンを使うのも手です。ベッドパッドやシーツはこまめに洗濯し、常に清潔な状態で使います。シモンズ公式も「マットレスの上には必ずベッドパッドとシーツを敷いて使用するように」と推奨しており、寝汗や皮脂汚れがマットレス本体に直接染み込むのを防ぐことが大切です。こうした寝具への配慮はダニ対策にもつながります。人の垢やホコリをエサに繁殖するダニは、清潔で乾燥した環境では増えにくくなるからです。

ローテーション(マットレスの向きを定期交換): マットレスを長持ちさせるために、定期的に上下裏表を入れ替えるローテーションも有効です。日本ベッドは公式に「3ヶ月に一度、マットレスの前後・裏表をローテーションする」ことを勧めています。これにより寝る位置の偏りを是正しヘタリを防ぐだけでなく、裏面を上にすることで湿気を飛ばす効果も期待できます。寝室は布団やシーツなど大量の布ものがあり放っておくと埃やカビ・ダニの温床になりがちなので、ローテーション時に掃除機がけをするなどして清潔を保つことが肝心です。

床下に断熱シートを敷く(必要な場合): 冬場の底冷え対策やカビ防止策として、すのこベッドの下(床との間)にアルミ断熱シートやコルクマットを敷く方法もあります。これは床から上がってくる冷気を遮断し、また床面の結露を減らす効果があります。ただし敷く面積が大きすぎると床との隙間に空気が通らなくなり逆効果なので、周囲は少し開けて敷く、厚手すぎないものを使うなど工夫してください。また断熱よりまず除湿・換気が優先である点はお忘れなく。

以上の対策を年間を通して継続することが、カビ・ダニを防ぎ快適な寝具環境を維持するコツです。「なんだか手間が多そう…」と感じるかもしれませんが、直置きで寝る場合に比べれば格段に衛生リスクは下がりますし、慣れてしまえば習慣になります。次に、そもそも使用するマットレス自体をどのように選べば良いか、適した種類や厚みに関するポイントを解説します。

すのこベッドに合うマットレスの選び方(種類・厚み・素材)

すのこベッドでマットレスを使う際は、そのマットレス自体の特性にも注目しましょう。種類や構造によって通気性や耐久性、寝心地が異なるため、すのこベッドとの相性があります。ここでは主なマットレスのタイプ別に、適した条件をまとめます。

ポケットコイルマットレス: ポケットコイルはコイルスプリング一つ一つが不織布の袋に包まれて独立した構造です。身体を点で支えるためフィット感が高く人気ですが、すのこベッドと組み合わせる場合はコイル径とすのこ板の隙間幅に注意が必要です。メーカーによれば、コイル径が小さいポケットコイルだと、すのこの隙間にコイルごと沈み込みマットレスが不安定になる恐れがあります。そのため購入前にすのこ板間隔を測り、使用中のマットレスのコイル径がそれより大きいか確認しましょう。国内有名ブランドのポケットコイルは比較的径が大きめか交互配列で安定する設計ですが、心配な場合はすのこ全面に敷く薄いボード(ベッドボード)を併用する手もあります。なお、ポケットコイルは通気性に劣ると言われがちですが、シモンズなど高品質なものは通気性の良い特殊不織布でコイルを包んでおり比較的ムレにくいです。さらに側面にエアホール(通気口)や3Dメッシュ生地を採用したモデルもあり、内部に湿気を溜めにくい工夫がなされています。ポケットコイルマットレスを選ぶ際は、厚みは少なくとも20cm前後あるものがおすすめです。薄すぎるとコイル数が減り寝心地が悪くなるためです。詰め物(ウレタンなど)の量もしっかりあるものを選べば、コイルの支え+適度なクッション性で快適に眠れます。

ボンネルコイルマットレス: ボンネルコイルはスプリングが連結された構造で面で身体を支えるタイプです。通気性は比較的良好ですが、体圧分散はポケットに劣り寝心地は硬めになります。すのこベッドとの相性という点では、ボンネルはコイル径が大きめで構造的に沈み込みにくいため隙間落ちの心配は少なめです。またマットレス自体が軽量なものが多く、陰干しの際にも扱いやすい利点があります。ただし薄いボンネルマットレス(厚さ15cm未満など)はクッション層が薄くすのこ板の感触を拾いやすいので、やはり厚みは余裕のあるものを選びましょう。耐久性の面では連結コイルは面で支えるぶんヘタリにくい傾向がありますが、湿気がこもるとコイルが錆びる点はポケットと同様です。長く使うには湿気対策が鍵になります。

高密度連続スプリング(フランスベッドなど): フランスベッドが採用する「高密度連続スプリング®」は、一本の鋼線を連続編成した特殊なコイルです。体圧を面で均等に支え、さらに通気性にも優れているのが特徴で、マットレス内部に湿気を溜め込みにくい構造になっています。加えて、防ダニ・抗菌・防臭加工など衛生面の対策も施されているため、湿気の多い日本でも清潔を保ちやすいです。このタイプのマットレスは比較的重量がありますが、すのこベッドで使用する際も安定感が高く、きしみも出にくい傾向です。厚さも25cm以上あるものが多いため底付きの心配もありません。通気性重視なら、フランスベッドのようなコイル構造+通気加工生地のマットレスは一つの理想形と言えます。

ウレタンフォーム系マットレス: 高反発マットレスや低反発マットレスなど、ウレタン素材でできたマットレスもすのこベッドでよく使われます。これらはスプリングを使わない分軽量で扱いやすく、折りたたみタイプもあります。ただしウレタン素材自体は通気性があまり良くない点に注意しましょう。最近はオープンセル構造(独立気泡をつなげた構造)や穴あけ加工で通気性を高めた製品もありますが、基本的に湿気をため込みやすいので念入りな除湿ケアが必要です。また柔らかいウレタンはすのこの隙間形状に合わせて変形しやすく、長期間放置すると裏面がでこぼこに癖付いてしまう恐れもあります。そのため、ウレタンマットレスの場合は硬めで反発力の高い製品(厚み10cm以上)を選ぶと良いでしょう。高反発ウレタンマットレスならある程度自立するので陰干しもしやすく、体圧分散も優秀です。逆に低反発は沈み込みが大きく通気が悪いので、すのこベッドとの組み合わせにはあまり適しません。もしウレタンマットレスを使うなら、除湿シート+陰干し+防カビ対策を通常以上に徹底してください。

ラテックス(天然ゴム)マットレス: ラテックスフォームはウレタンに似た特徴を持ちますが、非常に高い弾力性と耐久性を備えています。素材自体に防菌性がありダニが繁殖しにくいとも言われます。ただ通気性はやはり素材単体では十分でないため、多くの製品は小さな通気孔(ピンホール)を全体に空けてムレを軽減しています。すのこベッドで使う際は、このピンホール付きのラテックスマットレスなら通気性の面で比較的安心です。厚み10cm以上で密度の高いラテックスなら底付きもなく快適ですが、非常に重いので頻繁に動かすのは大変という難点があります。通気孔からホコリが入り込むこともあるため、カバーを付けて使い、定期的に掃除機をかけると良いでしょう。ラテックスも湿気で劣化(硬化)することがあるので、ウレタン同様お手入れは欠かせません。

その他の素材: 最近では「ファイバーマットレス」や「ジェル素材」など、新素材系のマットレスも登場しています。例えばブレスエアー®に代表される繊維状樹脂素材のマットレスは、水洗い可能で通気・排水性抜群のため、すのこベッドとの相性も非常に良いです。ただし寝心地は独特で硬めになるため、好みが分かれます。またジェルや特殊フォームを用いた高機能マットレスもありますが、基本的にはフレームとセット使用が前提のものが多く、床近くでの湿気に耐えられるかは個別の仕様確認が必要です。

選び方のポイントを整理すると、すのこベッドで使うマットレスは「十分な厚みがあり」「通気・防菌対策が施され」「硬さが適切」なものが望ましいということになります。具体的には、厚さ約10cm以上(コイルなら20cm以上)、側面に通気口や通気性の良い生地を採用したもの、表面生地が防ダニ抗菌防臭加工済みのものなどです。迷った場合は国内大手ブランドのラインナップから選ぶと品質面で安心でしょう。

では最後に、当記事のテーマにも関係する主要マットレスブランド(フランスベッド・シモンズ・サータ・日本ベッド)の特徴や公式見解を簡単にご紹介します。

主要マットレスブランドの特徴と推奨環境

フランスベッド (France Bed) ~通気性と衛生面を重視した国産ブランド~

日本を代表する老舗ベッドメーカーの一つであるフランスベッドは、「高密度連続スプリング」を開発したことで有名です。自社マットレスの特徴として通気性の高さと清潔さを挙げており、一本の鋼線で構成されたスプリング構造によりマットレス内部に湿気を溜め込まず清潔を保てるとしています。さらに防ダニ・抗菌・防臭加工など独自の衛生対策技術(*キュリエスAgなど)も施され、カビやダニ対策に積極的です。公式サイトのQ&Aでは前述のように「マットレスは必ずベッドフレームに載せて使用してください」と明言し、直置きはNG、すのこ利用も過信は禁物と注意しています。したがってフランスベッド製マットレスをお使いの場合も、すのこベッド+湿気対策を組み合わせるのが望ましいです。フランスベッドは自社で通気性の良いすのこ床板も販売していますので、同社マットレスとの相性は考慮されていると言えるでしょう。適切な環境で使えば、高密度連続スプリングのしっかりした寝心地と衛生面の強さで長く快適に眠れるブランドです。

シモンズ (Simmons) ~世界のベッドと称されるポケットコイルのパイオニア~

「シモンズベッド」のブランド名は高級ホテルの採用例も多く、一度は耳にしたことがあるでしょう。シモンズはポケットコイルマットレスを世界に広めたパイオニアで、同社のビューティレストシリーズは各コイルが身体に合わせて沈み込み理想の寝姿勢を保つ点が特徴です。ポケットコイル=通気性が悪いイメージもありますが、シモンズではコイルを包む不織布に特殊技術(ニードルパンチ製法)を用い通気性の良さを確保しています。さらに上位モデルでは側面に通気口(エアレット)を複数配置し、従来比で通気性が約25%アップしたとのデータもあります。これは寝返り時に内部の空気を押し出し、新鮮な空気と入れ替える構造で、ポケットコイルの弱点である湿気籠りをカバーしています。シモンズ公式として特に重要視しているのは寝具の使い方で、先述のとおり「マットレスの上にはベッドパッドとシーツを必ず敷いて」清潔に使用するよう案内しています。このことからも、シモンズのマットレスをすのこベッドで使う際はパッド類で汗や汚れを防ぎつつ、定期的な換気を心がけることが大切です。適切なベッドフレーム(もちろんすのこ構造のものでもOK)で支え、湿気さえこもらせなければ、その優れた体圧分散性能で快適な睡眠を提供してくれるでしょう。

サータ (Serta) ~米国生まれの快適さを追求、通気システムに注目~

サータは全米売上No.1とも称されるマットレスブランドで、日本国内では日本ベッドがライセンス生産しています。体圧分散に優れたポケットコイルを用いつつ、独自の工夫で寝心地を調整しているのが特徴です。その一つが「ヘルシー・エアレット」と呼ばれる通気システムで、マットレス側面に3列配置された通気口から湿気を効果的に排出します。寝返りを打つたびに内部の空気が押し出され、マットレスが"呼吸"するように換気されるため、蒸れにくく快適です。サータは公式カタログでも「夏は通気性・防ダニ・抗菌・防臭、冬は保温性」とオールシーズン快適さを謳っており、日本の高湿度環境を意識した設計がなされています。柔らかなピロートップを備えたモデルが多いですが、厚みがありコイルも交互配列で安定しているためすのこベッド上でもしっかりした寝心地です。もちろん推奨はボックススプリングやフレームとの組み合わせですが、通気口付きであることから通気の良いベッドベース(すのこやメッシュ床板)と組み合わせれば直置きに比べ問題はかなり減るでしょう。サータマットレスをご使用の際も基本は他ブランド同様、床に直置きしない・湿度管理をすることが長持ちの秘訣です。定期的なお手入れをすれば、「浮いているような寝心地」の高級マットレスを自宅でも快適に使いこなせます。

日本ベッド (Nihon Bed) ~品質第一、「眠りのプロ」が支える老舗~

日本ベッド製造は創業90年以上の国産高級ベッドメーカーで、そのマットレスは皇室や一流ホテルでも採用される品質の高さが自慢です。同社の主力であるシルキーポケットシリーズは、直径約4~5cmと小さめのポケットコイルを1200個以上配置した高密度構造で、きめ細かな体圧分散を実現しています。もう一つのビーズポケットシリーズは交互配列で安定感を高めたモデルです。日本ベッドのマットレスはどれも厚み・重みがあり、耐久性も非常に高いですが、その分通気とお手入れの重要性も認識しておく必要があります。同社は公式コラムで「寝室は放っておくと埃やカビ、ダニの温床になりかねない」と警告し、3ヶ月毎のローテーションや小まめな掃除を推奨しています。実際に長く使ってもらうため、購入時にメンテナンス方法を丁寧に案内する販売店も多いです。日本ベッドのマットレスをすのこベッドで使う場合、高品質ゆえに重量がありますので耐久性の高いフレームを選び、定期的に陰干しと掃除機がけを行いましょう。スプリングの通気性自体は良好ですが、詰め物にウレタンやフェルトが多く使われている分湿気を含みやすい側面もあります。公式にも「布団やカバー類を含め寝具全体の清潔を保つこと」を繰り返し述べています。裏を返せば、それさえ守れば末長く快適に使えるということです。職人の手で丁寧に作られた日本ベッドのマットレスは、適切な環境で管理することで真価を発揮するでしょう。

まとめ:すのこ+マットレスで快適に眠るために

最後に、本記事の要点をまとめます。すのこベッドにマットレスだけを敷いて寝ることは、スペースを有効活用し通気性を確保できる便利な方法です。実践する際は以下のポイントに留意しましょう。

湿気対策を徹底する: マットレス直置きよりカビに強いとはいえ、敷きっぱなしは禁物です。定期的にマットレスとすのこを陰干しし、部屋の換気や除湿を行いましょう。除湿シートや通気マットの活用も効果的です。湿度50%前後、60%以下を目安に環境を整えてください。

ホコリ・ダニに注意: 床に近い分ホコリが舞いやすいため、こまめな掃除機かけと寝具類の洗濯を習慣にしましょう。清潔な環境ではダニ発生も抑えられます。壁から離して設置し空気の流れを作ることも重要です。

適したマットレスを選ぶ: すのこベッドと相性の良いマットレスは厚みと通気性があるタイプです。一般に厚さ10cm以上、できれば20cm程度のものを選び、薄いものは避けます。スプリングマットレスならコイルがさびにくいよう防湿加工されたもの、ウレタン系なら通気孔付きや高反発でへたりにくいものがおすすめです。各ブランドの通気性能や防ダニ加工なども参考に、自分の寝具環境に合った製品を選びましょう。

定期メンテナンスで長持ち: マットレスのローテーション(天地裏表入替)を3ヶ月毎に実施し、全体を乾燥させながら使うとへたりも防げて一石二鳥です。万一カビが発生しても早期にアルコール拭き・乾燥で除去し、拡大させないようにします。

上述の対策を講じれば、すのこベッド+マットレスだけでも十分に快適で衛生的な寝床を実現できます。実際、シンプルな寝室づくりを好む一人暮らしの方や、予算内で良いマットレスを選びたい方にとって、この組み合わせは理にかなった選択肢と言えるでしょう。大切なのは「使いっぱなしにしないでケアすること」です。湿気を放置すればどんな寝具もカビやダニの原因になりますが、逆に換気と清掃を怠らなければ清潔さを保てます。ぜひ本記事のポイントを参考に、すのこベッドとマットレスだけで快適な睡眠環境を整えてみてください。

本ブログの記事はAIによる作成です。亀屋家具が運営する当ブログでは、ベッドをはじめとした様々なインテリアに関する情報を提供しております。記事内容の正確性と有用性を重視しながら、最新のトレンドや実用的なアドバイスをお届けしています。皆様の快適な住空間づくりのお手伝いができれば幸いです。

関連する記事

老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド老舗家具屋の販売員が教える、電動ベッドの選び方ガイド